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2011年11月18日

食べてはいけない遺伝子組み換え食品


食べてはいけない遺伝子組み換え食品
日本消費者連盟 安田節子著/徳間書店
はじめに


「遺伝子組み換え食品」と聞いて、多くの人はどのようなイメージを抱くだろうか。

最近になって新聞や雑誌でさかんにこの言葉が使われるようになったが、やはり何か「不安なもの」という印象をもっているのではないだろうか。そうした消費者の不安を受けて、「遺伝子組み換え食品は扱わない」とアピールする大手スーパーや食品メーカーが増えつつある。

これは歓迎すべきことだが、われわれは知らないうちに「遺伝子組み換え食品」をロにしているという現実がある。

不安な食品が表示されないまま、すでにさまざまなかたちで流通しているのである。

ただ、多くの人が遺伝子組み扱え食品に対して漠然とした不安はあるものの、そもそも遺伝子組み換え食品とはどのようなものか、どんな危険性があるのかということは、意外と知られていない。

まずはそこを理解することが、遺伝子組み換え食品を回避する第一歩となる。

詳しくは本書であらためて解説するが、ここで予備知識として、遺伝子組み換え食品とは何かということについて軽く触れておこう。

遺伝子組み換えとは、すべての生物がもっている遺伝子に別の生物の遺伝子を人工的に組み入れることによって、本来その生物がもっていなかった性質をもたせるという技術である。

食品に応用されている遺伝子組み換えは、大きく分けて二種類ある。

一つは、遺伝子組み換えしたものを直接口にするパターンである。

作物へ害虫がつかないよう、害虫を殺す物質を生成する遺伝子をその作物に組み入れる。

すると作物は殺虫物質を体内でつくるようになるため、その作物を食べた害虫は死んだり、その作物に寄りつかなくなるので、農薬散布の手間がはぶけるというものである。

あるいは、除草剤をかけても枯れない成分を生成する遺伝子を組み入れる。

それにより除草剤をかけてもその作物には影響せず、周りの雑草だけが枯れるというものである。

これらの遺伝子組み換え作物は、直接、あるいは加工食品の原料となり、われわれの口に入ることになる。

また、家畜の餌となり、それを食べた家畜のミルク、卵、肉が食卓に並ぶ。

もう一つのパターンは、天然ではあまりとれない希少な物質を大量に工業生産するために、微生物にその物質をつくる遺伝子を組み込むというやり方である。

微生物の細胞内で目的の物質を生産させ、増殖させてすり潰し、その目的の物質のみを精製して取り出す。

遺伝子組み扱え微生物は口にしないが、それがつくった物質を食品添加物として利用する。

しかし、いま、遺伝子組み扱え食品の安全性が疑問視され始めている。殺虫能力をもつような作物が本当に安全といえるのか、遺伝子操作によって、作物や微生物が思いもよらない毒素をつくりだしてしまう可能性はないのか、そしてそれを直接、間接に摂取し続けてわれわれの体に悪影響はないのか……。

そしてその不安は、現実のものとなりつつある。各国の科学者、研究者によって危険性が実証されつつあるのだ。

いま、世界では食品メーカーなどに遺伝子組み換え食品の表示義務を課す国が次第に増えている。

日本でも、こうした世界の動きや世論により、ようやく2001年4月から表示が義務づけられることになつた。


ところが、1999年11月未、農水省が示した表示基準は、表示規制を骨抜きにし、遺伝子組み換え原料がたっぷり混じっていても「遺伝子組み換え原料不便用」表示が許されるといぅ、あきれるような内容となつた。

「不使用」表示に、遺伝子組み扱え原料の混入上限値を設けないことにしたのである。

しかも、大量混入の場合でも分離管理の証明があれば不当表示とはしないという。

非遺伝子組み準え原料へのシフトが進んでいるが、これでは消費者は表示を信頼することはとうていできない。

本書では第1章で、すでにわれわれが知らず知らずのうちに遺伝子組み準え食品を食べさせられているという実態を明らかにした。普段食べている身近な食品にも遺伝子組み換え食品が混入していることがおわかりいただけると思う。

そして第2章では、遺伝子組み換え食品の危険性、人体や環境にどのような悪影響を及ぼすかを検証した。

実際に起きた死亡事件や科学者の実験結果をみれば、単なる杞憂ではないことは明白だ。

第3章では、遺伝子組み換え食品はどのようにしてつくられるか、できる限りわかりやすく解説した。

実に大ざっぱな方法が用いられており、その結果、どのような事態が今後出現するかわからない怖さがある。

第4章では、なぜこれだけ反対機運が高まっているのに、遺伝子組み換え食品が生み出され続けるのか、そのわけを解説した。そこには、多国籍企業の思惑や、国と国との利害が複雑に絡み合っている。

そして第5章では、われわれが遺伝子組み扱え食品の脅威から逃れるために、何をすべきか、生命、生活を守るためにいま何ができるのかを具体的に提言したつもりである。

なお、最後に付録として、日本で流通している食品について、「遺伝子組み扱え食品いらない!キャンペーン」事務局が独自に行った検査の結果を掲載した。検査した品目はまだ少ないが、これからも引き続き検査運動を展開していく。

われわれ事務局では、ニューズレターでこれらの情報を公表している。興味のある方は申し込んでいただければと思う。

入手法も巻末に付記しているので、参照していただきたい。

われわれの安全な生活とかけがえのない命を守るために、本書が一助となれば幸いである。

1999年12月 安田節子

転載もと↓
http://www5.ocn.ne.jp/~kmatsu/kumikae501.htm


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食べてはいけない遺伝子組み換え食品

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Posted by 沖縄大好き! at 19:00 │新世界秩序 確立 陰謀